社会人になった左利き
それでも学校に行っているうちは、たいした事件にはなりません。
社会に出たときです。トラブルが起こり始めるのは…。
社会の仕組み(しくみ)というのは、とことん右利き中心にできています。
道具とか、固定してある機械とか、物の移動とか…。とにかく働くときの動線(どうせん)が、全部、右利きの人にやりやすいようにできています。
学校にいる間は、よく考えてから動けばなんとかなったものに、スピードが求められるようになります。
左利きの人の評価は「おそい」「要領(ようりょう)が悪い」「仕上がりが悪い」と、なります。
まあ、仕事をしていてそこまではっきり言われたことはありませんが、身内にずいぶん言われるので、多分、そのように思われています。
ハンバーガーショップで働いていたことがあります。お昼のピーク時に「缶詰め開けて!」と指示されましたが、左手で缶切り(かんきり)を使えませんでした。「使えねーヤツ」です。
レジ係をしていたことがあります。レジのせまい中身は、右利きの人がムダなく動けるように、コンパクトにつめこんであります。
ああ、役立たずな私…(T_T)